2017.05.15
一体何やってんだ! 何回同じ過ちを繰り返せば気が済むんだ‼
東京で暮らしていると、思わぬトラップに陥ることがある。それは宇宙空間におけるブラックホールの如く街々の至るところに点在していて、いたずらな笑みを浮かべながら誰彼構わず狙っているかのようにも思える。
人によってその経験の種類は異なるかもしれない。でもその大半は“異性関係”や“人間関係”、あるいは“お金”や“時間”といったことが密接に絡むと言って間違いない。残るのは冒頭のような嘆きと自己嫌悪。あなたも身に覚えがないだろうか。
もし自分の思考や言動が、昔決別したはずの何かキラキラしたもの、ギラギラしたものに侵食され始めたら要注意だ。それらは心や頭の中にウィルスのようにこっそりと侵入してきて、“落ち着いた大人”になっているはずのあなたの調子を狂わせる。
トラップに引っ掛かったり、ウィルスに感染してしまうと、得体の知れない巨大なシステムに搾取されながら生きているような惨めな気分になってしまうからタチが悪い。こんな状態ではとても根を張って未来を見据えながら毎日を送れないし、人のために役に立って誰かをハッピーにすることなんて夢のまた夢だ。
「東京で暮らすこと」と「東京のために生きること」の違い。いつまでも“浮遊”した感覚のままできらびやかな風景に固執していると、失う代償はあまりにも大きい。今回は一人でも多くの人に冒頭のような愚かな自問自答をしないでほしいという願いから、「東京生活における十戒」なるものを自らや周りの経験をもとにまとめてみた。
この30年間ノートに人知れず書き留めていた、失敗から学んだ教えの数々。アラフォー世代以上なら思い出して苦笑い。若い人なら大怪我を避けるために知っておいて損はない。あなたの大切な東京を決して“マイ・ロスト・シティー”にしてはいけないのだ。