シングルマザー、家を買う。 駅近最強説から三種の神器まで マンション購入リアル体験記 Sweet Home for Single Mother

2017.04.24

vol.17 LIVING IN TOKYO
シングルマザー、家を買う。 駅近最強説から三種の神器まで マンション購入リアル体験記 Sweet Home for Single Mother

昨年の夏、私は新築物件という名の“魔物”に魅了されていた。大手不動産会社に何度も足を運び、住宅ローンの工面までお願いしていたにも関わらず、ドタン場で踏みとどまることができたのは、紛れもなく東京R不動産・林厚見氏のひと言だった。

「経済的なセイフティを考えるなら、多少ダサくいたほうがいいんじゃない?」

そう、私は〈TOKYO SYSTEM〉取材の最後に飛び出した、林氏の鋭い論評にしっかりと叩きのめされていたのだ。10年後でも高く売れそうという経済的な損得だけで、新築物件を買おうとしていたことを大いに反省し、自分にとって価値ある不動産を選ぼうと一から出直すことにした。多様な価値や側面が存在する東京の不動産選びは非常に難しい。林氏がいうところの、リノベーションでハッピーになる的な自分だけの不動産価値を見つけなければならない。考えて探して、また考えて。それから半年、私はついに自分本位の納得の物件に出会うことができた。

①家を売る編 〜駅近&ブランドマンションは最強説〜



①家を売る編 〜駅近&ブランドマンションは最強説〜

そもそも、私は家持ちだ。まずは今住んでいるマンションを売らないと話は始まらない。進行中だったマンションの大規模修繕が終わり次第、家を売りに出すことは決めていた。たとえ新しい家が見つかる前に今の家が売れたとしても、幸いなことに目黒の実家で暮らすという逃げ道が私にはあった。

そして今年1月、そろそろ工事が終わろうかというタイミングで、不動産サイトに図面なしの概要だけをアップした。もちろん最初はチャレンジ価格からのスタート。不動産屋さんも「2カ月ぐらい様子見て、反応が薄かったら100万円ずつ下げましょう」なんてのん気に構えていたところ、翌日に問い合わせの電話が殺到したのだ。

私が持っていた家は、駅から徒歩1分のブランドマンション。外観や間取りにはなんら価値がなかったようで、“内観しないでいいから今すぐ買いたい”という人や業者の列が瞬く間にできた。安く買って高く売る業者さんにはご遠慮いただき、足の悪い50代の独身女性へ譲ることにした。結果、7年間暮らした中古マンションを150万円高く売ることに成功。個人的には駅近&ブランドマンションは最強だと思うのであった。

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