2018.01.16
「DJ」、意味は分からずとも誰もが一度は耳にしたことがある言葉だろう。場の雰囲気に合わせ様々な音楽をセレクトするこの職業。世界的なトップDJともなると、実に100億に近い年収を叩き出す、今やなかなか夢のある職業でもあるのだ。また近年では、クラブやライブ以外でも、お酒を飲みながら音楽を楽しめる、いわゆるオーセンティックなタイプではない、“バー”や“ラウンジ”の人気が高まりと同時に、DJという存在がより身近に感じる時代へと突入した。
そこで今回は、そんな身近になった「DJ」をもっと近くに感じるために、解説を踏まえながらDJの面白さをやさしく伝えていこうと思う。
まずはDJの歴史を少し辿ってみよう
DJの中にも、ラジオ中心に活躍するいわゆるディスクジョッキーや、音楽プロデュースをこなすDJ、そしてコンペティションを主戦場とするバトルDJなど様々なスタイルが存在するが、一般的に思うとこのDJとは、クラブシーンで活躍し、曲を途切れることなくかけ続け、オーディエンスを盛り上げる“クラブDJ”ではなかろうか。では一体そのスタイルが確立されたのはいつ頃なのだろう。
その起源を辿った時に外せない重要人物が二人いる、まず一人目は1969年にNYのナイトクラブ・サンクチュアリーのDJに就任した“フランシス・グラッソ”が確立したノンストップミックスが始めと言われている。今から50年近く前にすでに現在の基盤となるスタイルが存在したのだ。
そしてもう一人は、1970年代のNY・サウスブロンクスにて、曲の特定部分を2枚の同じレコードを交互にかけ、何度も繰り返す“ブレイクビーツ”を発明した“クール・ハーク”の存在も欠かせないだろう。このブレイクビーツの出現により、ヒップホップを中心に、様々なエレクトロミュージックが発展したのは言うまでもない。
もちろん他にも紹介すべき人物がいるのは重々承知だが、今回はあえてこの二人をピックアップさせてもらった。