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2014.11.05

vol.3 The Movement-TOKYO 2014-2015
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東京在住者(主として東京出身)でスカイツリーに行ったことのない人って、結構いるのではないだろうか。かくいう自分もまだ行ったことがない。行きたくないわけではない(むしろ行きたいかな??)。ただ、混んでいるという印象や、そこまでしてという気持ちが足を遠退かせているのだ。まあ、裏を返せば「いつでも行ける」という東京在住者の余裕(と言うかおごり?)なのかもしれないけれど……。

さて、東京には、東京人は行かない流行りのスポットが存在する。先に挙げたスカイツリーは代表的で、最近においては、表参道にオープンした北欧雑貨店「FLYING TIGER」や「ASOKO」も一例かもしれない。個人的には、雑貨はともかく消え物(=食)に何時間も並ぶことは不思議でならない。稀に、並んでも食べたい名店もある(人形町「玉ひで」の親子丼とか)。しかし、昨今の専門店ブームにひと役買っているお店に、並んでまで行ったことのある東京在住者は少ないのではないだろうか。そこで、「東京の人が行かない、東京の行列名所」を、勇気をもって発表したいと思う。

● Eggs’n Things(パンケーキ)
言わずと知れたパンケーキブームの先駆けとなったお店。あの山盛りホイップクリームに食べたい欲求を駆り立てられる人は多いだろう。

● Café Kaila(パンケーキ)
Eggs’n Thingsと並ぶ人気パンケーキショップ。ホイップクリームではなく、フルーツ山盛りの「トッピング全部のせ」が話題に。

●garrett(ポップコーン)
日本の高級ポップコーンブームの火付け役。「もらって食べたら、めっちゃ旨かった」という声を聞いたことあり。

● KUKURUZA(ポップコーン)
表参道ヒルズ前の行列はここ、もしくは下記のチョコレート屋。シアトル生まれのポップコーンショップで、garrettに続いてのオープン。36種類の多彩なフレーバーが人気。

● その他
原宿には他にもdoc popcorn(ポップコーン)、MAX BRENNER CHOCOLATE(チョコレート)などなど、自分的には並ばないけど行列店が並び、さながら表参道は行列ストリートと化している。

で、誤解のないように言いたいが、決してこれらの店を否定しているわけではない。人気があるから行列ができるワケで、行列さえなければ行ってみたいし、食べてみたい(とも思う)。ただ残念なことに、行列の理由が以前のように単純に「おいしいから」というだけではないことは特記しておきたい。

パンケーキが流行した背景のひとつに、“写真映えするスイーツ”であったことが考えられるという。Eggs’n Thingsの山盛りのホイップクリーム、Café Kailaのブルメリアの花と色とりどりのフルーツ、どれもSNSにアップされたら「いいね!」を押したくなるビジュアルだ。どの店でも出されたメニューを食べる前にスマホで撮影は常識。一口食べたら即感想投入。3〜4人で来ていてもスマホと格闘している時間の方が長いのではないかと思うほどだ。InstagramなどのSNSでシェアするために消費行動が決まるという話もうなずける。何だか不思議な現象ではあるが、その点からすると、ポップコーンも「いいね!」をもらえるフォトジェニックなアイテムなんだろうな。

この手の食系だけでなく、お台場辺りでよく開催される某テレビ局のイベントも別にという感じだし、デックス東京ビーチとかもほぼ無縁。新しい箱モノに興味があまりない。というのも、どこのビルに行っても似たり寄ったりのブランドが入り、イベントにセールにとどこも足並みは同じ。ま、諦観しているとも言えるかも。 自分が普段使う沿線ならかろうじて行くかも程度。なんというか、東京人は慎重なのだと思う。疑り深いというか、ホントにそんなに美味しいの的な意識や、流行に流されなくとも自前の行きつけがあったりするし。 次々と行列店ができて、その度にテレビで取り上げられ大流行!そんな代理店的な仕掛けが嫌いなんです、きっと。

(Text : Ayako Takahashi-TPDL
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