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2014.10.24

vol.3 The Movement-TOKYO 2014-2015
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『ボーダーを着る女は、95%モテない!』なんて本が話題になったが、東京では“3歩歩けばボーダーに当たる”といっても過言ではないほど、ボーダー女子があふれている。彼女たちは、ボーダー=モテない説を信じていないのか? それとも、はなから男子の目線など気にしていないのか?

そもそも、3年前はこんなにボーダー人口は多くなかったはず。「ボーダーを着ている人って、ナチュラル系で無印良品が好きそうなイメージだよね」。それがTW編集部の見解であった。しかし、今では定番のロンTだけでなく、ニットやワンピース、スカートまで登場し、東京に“しましま族”がはびこる時代となっている。

もう少し掘り下げてみよう。歴史的に見ると、ボーダー柄は中世のヨーロッパでは奴隷や娼婦、犯罪者など社会のはみ出し者が身にまとう異端のシンボルであった。そのボーダーのもつイデオロギーを決定的に変えたのがアメリカの独立である。アメリカ国旗に見られる横縞は自由の象徴となってフランス革命へと受け継がれたそうだ(フランスの国旗も当初は横縞だった)。その後、ボーダーは海上でも目立つようにといった理由で海軍のユニフォームに採用され、次第に街着として普及、一般市民のファッションになったという。

さて、ボーダーをこよなく愛する人といえば誰を思い浮かべるだろうか。ピカソ、ココ・シャネル、ジェーン・バーキン、カート・コバーン(そして、楳図かずお)。彼らはこのような歴史を知って、ボーダーを着ていたのだろうか。おそらく知らなかったはず。彼らの自由奔放と反骨精神が、自然とボーダーの服を選ばせたのではないかと思う。

自身は自他共に認めるボーダー女子であるが、自由奔放でもなく反骨精神もない。ボーダーが好きな理由を考えてみたが、どうやら色の組み合わせに魅力を感じてしまうようだ。紺×白はもちろんのこと、紺×赤、白×黒も人気だろう。それ以外にも、紫や緑、ベージュ、グレーなどが差し色になったボーダーも素敵だ。色は2色まで。3色以上になると魅力を感じなくなるから不思議である。色だけでなく、細いのから太いのまでピッチにバリエーションがあるのも魅力。個人的には1cm〜2cmがベストだが、5cmくらいのものもかわいい。ピッチが細すぎて遠くから見るとボーダーに見えないものは、もはやボーダーではない。

自身のまわりのボーダー女子にも、ボーダーを着る理由を尋ねてみた。
「服は基本無地が好き。ボーダーは唯一許せる柄物」
「ボーダーはいろんなテイストにアレンジが効く」
「柄ものって飽きるけど、ボーダーは飽きない」
「わかんない、気づくと買っている」
「何となく」

だんだんと声が小さくなる感じだが、要はたいした理由なんてないのかもしれない。その中でひとつ確かなことは、ボーダーが好きな人は何着も同じようなボーダーを持っており、持っていない人は一着も持っていないということだ。おそらく、ボーダー女子は前世が囚人かなにかで、遺伝子に何か組み込まれてこの世に生を受けたのだと思う(マジで)。

話は元に戻るが、ボーダー女子は本当にモテないのだろうか。先に挙げたボーダーを着る理由から見ても、ボーダー女子は、一途で無難なタイプと言える。恋人にしても結婚相手にしても、これ以上いい女の条件はないと思うのだが……。

plaid そして、街中でボーダー女子を観察していて気づいたことは、ボーダーと同じぐらいチェックを着ている女子が多いことである。今年の秋冬はチェックが流行ると言われているだけあり、若者はこぞってチェックに移行し始めているようだ。これまでも、チェックのネルシャツを腰巻きする若者は多くいたが、今秋は、タータンチェックやブロックチェックなど大きめのチェック柄をワンピースやスカートで取り入れるのが主流のよう。流行の波に乗るのが気恥ずかしい人は、定番のストールから取り入れるのもアリですね。 (Text : Ayako Takahashi-TPDL

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