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2014.11.30

vol.3 The Movement-TOKYO 2014-2015
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それぞれの街には、それぞれの顔がある。
というのは常識として、普段自分が暮らしている街以外の実態って、
テレビや雑誌を通じて勝手に妄想化しているんじゃないか、と。
東京=渋谷や原宿・青山なオシャレタウンで遊んで、世田谷に住んじゃう的な、一面的なイメージが先行しているのではないか。
自分の眼で見て感じてみようという、わりとイージーな企画を試してみた。

marunouchi 丸の内 [木曜日 8:30]
上場企業のサラリーマンやOLちゃんがピシピシッと歩いている印象の丸の内界隈。早朝行ってみると、ほぼその通りでした。皆さん急いでらっしゃる。黒い集団が横断歩道を渡ってくる姿は神々しくもあり、皆さん無口(当然かw)。
が、ふと見ると早朝から長蛇の列がスターバックスに。実に礼儀正しく、整列している姿は、ジャパニーズ・サラリーマンの鏡です。手に手にトールサイズのドリンクを持ち、また無言でエスカレーターへと急ぐ…。
あれ、ブランドバッグを持ったキャピキャピギャルが見当たらない! 女性達も堅実。きっちり仕事をこなすできたワーキングウーマンたちのよう。
編集者は、こんな時間に丸の内にいることはほぼないんですが、この界隈の方々は、日々これを繰り返しているのだな、と。まるで、時間割の通りのように美しく日々を過ごされているのだ(ろう)。
遅刻厳禁!
揶揄しているのではなく、そういう人生と無縁に暮らしている編集者は、ちょっと自分たちが落ちこぼれているのではないかという錯覚に陥るのでした。
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sugamo 巣鴨 [木曜日 14 :00]
おばあちゃんの原宿。そう言われてかなりの年月が経つけれど、行ってみたら、まさにその通り。昔懐かしい感じの洋品店、大福屋さん、が立ち並び人垣ができる(行列ではない)。結果、そこここで井戸端会議が始まるのであった。
ちょっと気がつくのは、洋品店の店頭に並ぶ服に“赤”系が多いこと。実際に街にいるおばあちゃんたちは暗めの服を着ているのだが…。そしてどの店にも明朗会計の張り紙がある。編集者的には、何か変化があるのではと期待して出かけたのだが、そこで繰り広げられているのは、老婦人たちは今も変わらず巣鴨でおしゃれを楽しむ姿だった。が、ちょっと待て!さっきから気になっていただが、やけに外人が多くないか?と注意深く見ると、ガイドブック片手の外国人旅行者の姿がちらほらと目につく。きっと、東京の原風景とか紹介されているんだろうな、と妙に納得しながら帰路につくのであった。
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aoyama
表参道 [金曜日 16 :00]
編集部は表参道にある。実際にこの時期(クリスマスシーズン)になると横断舗道を渡るのに信号二回待ちなんてびっくりするような事態が起こることもある。イメージとしては原宿から表参道、青山はファッションタウンとしてオシャレさんが集まる街ということになっている。が、平日はランチタイムにファッション系と思しき方々出没することはあっても、そんなにオシャレが満開なわけではない。むしろ、平日の表参道は外国人観光客の方が目立っている。欧米系の観光客はリュックにスニーカー、歩きやすい軽装でぷらぷらしているが、ラグジュアリー系ブランドの店舗に入る姿はほとんどみない。そりゃ自国のブランドだったりするんだから当然といえば当然。ルイヴィトンやグッチ等に吸い込まれて行くのは、ブランドものを身に付けたアジア系観光客の方々。特に中国は関税の関係で日本で買ったほうが断然安いという事実と、日本の店では絶対に偽物が売られていないという保証があるからだという(彼の国では直営店でも偽物が出回ることがあるという)。お寿司屋の看板には英語のメニューがあり、トンカツ屋のメニューも二ヶ国語表記。ラフォーレのショップには中国語が話せるスタッフが常駐し、インターナショナルなショッピングタウンへと深く静かに変化しているのだな。
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kichijoji
吉祥寺 [日曜日 16 :00]
住みたい街ナンバー1の名を欲しいままにする街、吉祥寺。
果たしてその実態は?と出かけた日が悪かった。日曜にいってしまったのだ。
街中、人人人。。そして自転車。駐輪場すら並ばなければなりません。とにかく、東京の西を代表する街であることは間違いないのだが、なぜというくらいの人の多さ。武蔵野エリアに住む人々を吸い込んでいる感じ。カップルに子供連れ夫婦に学生に子供にオールジャンルがなんとなく安心して集える街なんだろう。駅ビルの改装も終わり「キラリナ」ができ、そこにはファッションビルの必要十分条件のようなブランドが並ぶ。もう新宿や渋谷に行く必要ないですよと言わんばかりだ(事実そうだろう)。巨大なユニクロもある。ZARAだってなんだってある。まるで街全体が巨大なファッションモールのような感覚。名物だった細い路地がひしめく駅間のエリアも消えようとしている。でも、なにかがちょっと足りない感じ。。なんだろう?ほどよい幸せ感に満ち溢れている。そこに刺激的なものは何もないからなのか?どこか地方の県庁所在の街のような。
そうだ、吉祥寺には井の頭公園があるじゃないか!向かった先の公園にも人人人…おびただしい数のスワンボートの群れが黄昏に向かってゆっくりと動いていた。
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kabukicho 歌舞伎町 [木曜日 25 :00]
ここは東京の魔都・歌舞伎町!だったはずが、某老知事のクリーンアップ作戦の結果か、かつての怪しさは影を潜め、そここに看板がひしめくのは居酒屋、チェーン店系レストラン、カラオケなどなど。いたって常識的な歓楽街になった(ように見える)。が、普段あまりこのエリアに足を踏み入れない30代女子編集者も、ものの5分とたたないうちに「どこから来たの? どこで働いてるのー?」と声をかけられる。嬉しいやら悲しいやら。もっとも、居酒屋の隣にはご丁寧に風俗系の無料案内所が、次はこちらへと酔客を誘っているのは、この街がまだまだ健全?な証か。
目につくのはアフリカ系の方々のキャッチ。聞けばほとんどはナイジェリアの方々だとか。どういうお国の事情かわかりませんが、とにかく黒い人が多い。もちろん巣鴨の例に漏れず、ガイドドブック片手の白人観光客も多々。
2013年9月、東京・新宿区で「客引き行為禁止条例」が施行された とのことで、 この街のBGMとして流れるのは、こんな新宿警察署のナレーションだった。

女性の声で >>
そこのあなた!女の子を紹介されていませんか?
約束とは全く違う女性が出てきて、結果的にお金を騙し取られるだけです。注意してください。

こちらは、新宿警察署です。
新宿区内では、客引き行為は条例で禁止されています。
女性の斡旋名目で”xxx”、”xxxxxxxx” などのレンタルルームへの誘い込みは、客引きの騙しの手口です。
高額な金を客引きに渡さないように注意してください。
歌舞伎町で楽しむためには、客引きについていかないでください。
客引きについていくと、必ずぼったくられます。

こちらは、新宿警察署です。
客引きによるキャッチ詐欺が急増しています。
道路でお金を渡す行為は、大変危険です。
一括料金と言われても、店舗でさらにお金を請求されたり、
部屋に来た女からも高額なお金を請求されます。
言葉巧みな客引きの言葉に騙されないでください。

男性の声で >>
そこのあなた!女の子を紹介されていませんか?
約束とは全く違う女性が来て、結果的にお金をだまし取られるだけです。
注意してください。

こちらは、新宿警察署です。
歌舞伎町では、風俗の客引きになりすました詐欺行為が横行しています。
いい娘がいる、と写真を見せられ、その気になり、高額な料金を求めるものです。
ひっかからないよう、注意してください。

こちらは、新宿警察署です。
最近、歌舞伎町では、風俗店を騙った詐欺被害が多発しています。
かわいい娘がいる、安くすると言葉巧みに誘い、高額な料金を騙し取っています。
十分気をつけてください。

kabukicho1

(Text : Y. Nag)
(Photo : TOKYOWISE編集部)
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