2015.09.01
100円ショップにはおよそ暮らしに必要なものがほぼすべて揃っている。スポンジ、洗剤、ナイフ、手作り餃子キット、アイスバーメーカー、はちみつサーバーといったキッチンまわりのグッズ。筆記用具、バス・トイレ用品、パーティグッズ、おもちゃ、食料品。剣山、スケッチブック、絵の具に絵筆にグルーガンなど趣味ジャンルも充実。骨盤ストレッチやかっさの美容グッズ、果ては観葉植物、般若心経や写経の練習帳まで、バリエーションの豊富さは天下一品。
とはいえ、安ければそれでいいということにはならない。買い物はコストパフォーマンスがすべてだ。支払った対価に対して、それ相当のパフォーマンスを求めるのは当然であり、実用品を多く取り扱う100円ショップだからこそ、「安かろう悪かろう」ではなく、「こんなに安いのに本当に100円でいいの!?」と客を唸らせてナンボ。
コストパフォーマンスを検証するためには、やはり実際に使ってみるのが一番。そう考えた結果、1万円分の買い物をしてみることにした。100個近くの商品を選ぶというのは思った以上に難しく、原宿のザ・ダイソーの各フロアであれこれ物色しているうちに、夕暮れの空はすっかり夜に染まり、渋谷マルイ7FのSeria(セリア)に着いたのは、閉店15分前。「コストパフォーマンス、コストパフォーマンス」と呪文のように唱えながら買い物カゴに次々と商品を入れていった。上記が、その日の収穫物の集合写真である。当マガジン副編集長と二人、手分けして検証してみた結果、コストパフォーマンスの良し悪しが浮き彫りになっていった。「100円を出す価値大いにアリ!」の名品をひとつずつご紹介していこう。
1. カメラ/PCグッズ
パソコンのキーボードのすき間やカメラのレンズに付いたホコリをエアーで吹き飛ばしてくれる「ブロアー」。気づけば封を開けてから毎日使っている商品のひとつだ。200~300円台、700~800円台、1000円台、2000円台、3000円台と市販ではさまざまな価格帯があるが、よほどデザインや素材、メーカーに譲れないこだわりがある場合を除いては、使い手を十分に満足させてくれる逸品である。壊れもしないし、持ち運んでもノズルが外れることもなく、強力エアーで不要なものを一掃。脇役ながらも、実にいい仕事を提供してくれる。
2. スマホグッズ
iPadやiPhone用の「タッチペン」もかなり実用的。筆者はiPadで使ってみたが、文字や数字の押し間違いも格段に減り、慣れればこれほど使い勝手が良いものはない。逆さにひっくり返すと2色ボールペン機能が付いたダイソーのタッチペンは、ウェブと紙を併用する人には一石二鳥の一品だ。
ちなみに、Amazon.co.jpで販売されている10本セットで実売価格153円の激安ノーブランドタッチペンがあるが、程よい重厚感のある100円ショップのタッチペンと違って、重さ4.5gと非常に軽い。どうやらペン軸の中は空洞らしく、持った時のリアルな感覚に乏しい。軽さにこだわる人にとって、1本約15円はこの上なく嬉しい価格だろう。でも、失くす可能性も高いというのが実感である。極論、半ば使い捨て状態になるのなら、100円出して長く使える方を選ぶことをお勧めしたい。
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