2016.12.12
- ARTIST
アーティスト自身による
自画絶賛 Vol.16
ローズ・カラハン
世界のダンディを撮り続ける女性写真家
ニューヨークを拠点に活動するローズ・カラハンさんは、世界中のダンディを撮り続けている女性写真家だ。2013年のデビュー作『I am Dandy : The Return of the Elegant Gentleman』に続いて、今年11月に全世界で発売された第2弾写真集『We Are Dandy:The Elegant Gentlemen around the world』では、アメリカ、ヨーロッパ、日本、アフリカなど60人のダンディたちを撮り下ろした。
「被写体としての男性は、私にとって常に好ましいものでした。こう見られたいというイメージが本人の中で決まっていることが多く、自分の美に対して保守的な女性とは違って、男性は完璧であることを求めず、よりオープンに自己開示してくれるからです」
8年前、ダンディのポートレートを撮り始めたのは、一冊のアンティーク本とある男性との出逢いがきっかけだったという。
「夫のケリーが持っていた“ジェントルマンズ・エチケット”という本でした。タイトルどおり、さまざまなシチュエーションでの紳士のマナーについて書かれたものなのですが、すごくクールだなと思って。エレガントに装う男性やスーツの着こなしは、以前から興味があったので。時を同じくして、あるテーラーのウェブサイトで、顧客が誂えたスーツを紹介するページを見つけました。どれも素晴らしいカットでしたが、着こなしはどこかつまらない感じ…。その中に、ひと際目を引く作家の男性がいました。スーツの着方から顔の表情まで、とにかくユニーク。『彼のポートレートを撮ってみたら?』とケリーに言われて、楽しそうだしやってみようかなと」
当初はダンディを意識していたわけでもなく、ダンディが何を意味するかも深く知らなかったが、この時の一枚が結果としてダンディ一作目になった。「ごく個人的なプロジェクトとして、純粋に楽しいから撮るという感じで、始まりはスローでした。面白いからもっと興味を持つ、アイデアが浮かんでくるから、さらに調べる…そうやって取り組むうちに、ダンディに特化したブログの運営や写真集の出版など、活動の幅が少しずつ広がっていきました」
© MinnHur_KevinWang
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