Art for Ordinary Day 東京生活にリアルアートを1枚

2014.05.20

vol.0 Ritual TOKYO
Art for Ordinary Day 東京生活にリアルアートを1枚

アートという言葉が、やたらにネット上には散見されて、様々な展覧会は満員御礼にもなり、東京中にギャラリー(らしきものも含めて)増殖しているように感じる。ま、メディアアートも盛んになったし、アートは鑑賞するものから体感するものへという流れもある。でもね。本当はアートをもっと身近に、生活の中に持ち込むというのが、そもそもアートの歴史の中では基調だったんじゃないかと。貴族がパトロネージュを行い、自室にアートを飾るとかがアーティストが生きていく糧だったワケで。
現在もギャラリー経営の基本は、作家の作品をコレクターたちに売ることで成り立っているのがベーシックなマネタイズだと思う訳ですよ。
ただ、我々一般人にとってアートは高価なものであり、お金持ちの道楽的な感覚で遠い眼で見ていたりはしなかったかと。
そこのへんに風穴を開けてやろうと思ったかどうかは分からないけれど、実は密かにコレクター(国内外の)から、注目を集めているギャラリーがある。
「Walls Tokyo」と名付けられたそのギャラリーはリアル店舗とWEBサイトの並列での展開が特徴のひとつ。WEBで調べ、ギャラリーで確認するというスタイルの顧客が多いという。
それ以上に特筆すべきは、その価格だ。アートのフェアプライスという概念で、これまでの高すぎるアートのディーリングに一石を投じようとしている。なんとウォーホールのリトグラフが5万円台から手に入るという驚異。共同代表の一人小林氏は「これまでのアートの価格が暴利だったのでは、と私たちは考えています。適正価格にこだわるのは、本物のアート作品をより多くの人たちの生活の中に取り入れて欲しいと考えたからです」。
実際にコレクターの間ではあまりに安いので真贋を疑われるほどだという(実際はすべてWALLS TOKYOのスタッフが買い付けているという)。
セレクションは現代アートの巨匠たちからバンクシー、カウズらストリート系アーティスト、ラリー・クラークや杉本博司らのフォトグラファーなど実に多岐にわたる。それも“現代アートのセレクトショップ”というコンセプトのなせる技だろう。
作品のサイズも小さなマンションにもぴったりの小さなものから、写真にあるような大型のものまで多彩。価格も数万円から数百万円(1点もの)まで。
まずは、WEBであれやこれやと楽しんで、実際にギャラリーに出向いて実物とご対面するというのが正解だろう。
リアルアートと生活することこそ東京的と言えるのかも知れないな、と。
WALLS TOKYO
http://www.walls-tokyo.com/

ギャラリー(原則的に木/金/土/日の12時からの開廊)
東京都文京区白山2丁目14-18
TEL:03-6240-0790
FAX:03-6240-0791

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(Text:Y.Nag)
(Photo : Yuuko Konagai)

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