脱ブラックで新境地!アラフォー女子が ピンクを選ぶ理由 Welcome Pink

2017.03.09

vol.15 TOKYO NEXT
脱ブラックで新境地!アラフォー女子が ピンクを選ぶ理由 Welcome Pink

ファッション業界にいると、景気が悪ければ黒やブラウンといったダークカラーが流行し、好景気には赤やピンクなどの色物が流行ると上司に教えられたものであるが、根っからデザイナーズブランドにしか興味のない私には一つのビジネス情報としてインプットされているだけで、トレンドカラーを自分のコーディネートに反映したことは36年間の人生で一度もない。

体型(背が低く、ぽっちゃり)のコンプレックスとモードな女ってやっぱり黒でしょ!的な若干古臭い固定概念も手伝って、身に付けるものはもっぱら黒一色だ。そんなモードファッションをこよなく愛するこの私に突然変異とも言える変化が起きている。

変異レベル①
— ファッションECサイト編 —


仕事終わりに一息つくための欠かせない日課は、お気に入りECサイトのパトロール。いつものように国内外のサイトを物色していると膨大な商品量の中でクリックしていたのはショッキングピンクのコート、ペールピンクのバッグ、ヒールがピンクのパンプス。 ピンクのバリエーションは色々あれど、とにかくピンクが目についてしょうがない。そんな色ばかりをチェックするもんだから、レコメンド機能がバッチリ搭載されたECサイトではひたすらピンキーな関連商品ばかりが並び、私にどうぞピンクを着てください、お似合いですよ!と言われている気がしてくる。そんな毎日を繰り返しているうちにすっかり脳内は洗脳され、気づけばカートに入れていることは言うまでもなし。

変異レベル②
— コスメ商品編 —


30代も半ばを過ぎてくると、朝にメイクした仮面もお昼を越した頃には肌のくすみや細かな顔のシワに、ファンデーションやアイシャドウのヨレが目立つ困ったお年頃。ベースメイクをお直しする暇なんてないし!と必死にそれをカバーするべく、私が力を入れているのはリップ選びだが、黒い洋服には赤系orオレンジ系のリップを付けるMyルールから一転、フラフラ百貨店のコスメフロアを物色中BAさんから「お客様のような黒いお洋服をお召しの方は、奇抜なピンクのリップがおしゃれですよぉ〜」の軽快なセールストークに乗せられ、どきついフーシャピンクのリップ(しかもマット)を即買い。 不思議とアラフォーの疲れ始めた顔がパッと明るい印象になり、同時に心も若々しくなった気分!それからというものコスメコーナーではピンクのリップばかりを買いあさっている。

変異レベル③
— コンビニ編 —


一日の中で朝、昼、晩、何度もコンビニへ行くことも多いが、昨今では30代〜40代を狙った「リバイバル商品」が各種メーカーから販売されており、どんずばターゲットであるアラフォーの私にも、懐かしい〜!と声をあげる商品も少なくない。そんなある日、ドリンク棚で目に飛び込んできたのはMetsピンクジンジャーエール。Metsのロゴを見た瞬間に、幼少時代によく行った駄菓子屋さんのおばちゃんを思い出しながらも、それ以上に私の心を掴んだのは飲み物がピンク色であることだった。飲み物がピンク色だからなに?と思われるかもしれないが、あの壮大なドリンク集団の中でピンクのMetsだけが光って見えた。
もっと言うと私はジュースが嫌いだし、炭酸飲料は飲めないし、両方を兼ね備えているMetsなんて変異する前であればチョイスする選択肢にも入らない。でも、買ってしまった…。もはやここまでくると、ピンクへの想いが異常レベルであるということは、自分が一番よく理解している。

—なぜピンクを選びだしたのか—


これらの突然変異は昨年11月頃から始まり、現在も続いている症状なのだが超個人的考察は、アラフォーという女性の節目を迎えるにあたり、外見的「老い」をカバーし、色の力によって精神的にも明るさを補ってくれる要素があるのではないかと思う。
ピンク=かわいい色と想起されるように、この歳になってみて初めてちょっと可愛く見せたい願望が生まれてきた?!のかもしれない。

だがしかし!ひとたび使い方を間違えるとイタいアラフォーと化してしまうから、ピンクカラーの取り入れ方は細心の注意を払って40代の新境地に挑もうと決心した2017年である。

(Text:M.Micky)
(Photo:Yuuko Konagai)

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