2014.09.02
- SLEEPER
東京快眠指南 Vol.04
by Megumi Kaji
睡眠で美肌
ようやく寝苦しい夜から解放され、一年で一番快眠できる季節になってきました。
年々、秋が短くなる感もありますが、夏から冬へと移り変わるこの時期、肌や髪などの体のダメージの修復にあてるとよいと言われています。
睡眠は脳の機能回復とメンテナンスが行われる時間です。疲労やストレスを解消し、心と体の健康を支えています。私たちの一晩の睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠という二種類の異なる睡眠が1セットとして数セット繰り返される構成になっているのですが、寝ついてから睡眠時間の前半には深い睡眠段階が多く、朝に向かって浅い睡眠段階が増えていって目覚める準備がなされます。睡眠中には、体温や血圧、心拍、ホルモンの分泌などが、体内時計のリズムに従って行われています。様々な働きをするホルモンのなかで、肌の弾力を保ったり、皮膚細胞の修復、脂肪の燃焼や代謝を促進するなどの役割を果たしているのが「成長ホルモン」です。成長ホルモンは、一日を通じて数時間ごとに少しずつ分泌されていますが、寝ついてから最初の深い睡眠段階に入るのをきっかけに集中的に大量に分泌されます。睡眠時間が不足したり、寝る時刻がまちまちで睡眠リズムが乱れてしまうと、睡眠の質が低下して成長ホルモンがうまく分泌されなくなってしまうのです。
夜遅くまで肌のお手入れをするよりも、規則正しくきちんと睡眠をとる方が効果的かもしれませんね。
- 鍛冶恵
- 東京生まれ。1989年ロフテー株式会社入社後、快眠スタジオにて睡眠文化の調査研究業務に従事。1999年睡眠文化研究所の設立にともない研究所に異動後、主任研究員を経て2009年まで同所長。睡眠文化調査研究や睡眠文化フォーラムなどのコーディネーションを行なう。2006年、睡眠改善インストラクター認定。2009年ロフテー株式会社を退社しフリーに。2010年、NPO睡眠文化研究会を立ち上げる。