Green tea and Zen 抹茶と禅

2014.06.30

vol.1 Good Morning TOKYO
Green tea and Zen

お茶が好きだ。日本人だなぁ、と思う。365日、ほとんど毎日お茶を飲む。緑茶だ。
抹茶も、もちろん大好き。子どものころは、夏の禁断の味(笑)。だって、お茶なのに砂糖を入れて甘くして飲むことが許されるし、それがめちゃめちゃオイシイから(麦茶を甘くして飲む文化は我が家にはなかったな)。
それが、大人になってから、さらに驚いた。ミルクで割って飲むと、それは奇跡の味。いったい誰が始めたんだ!?

スターバックスに行ったときによく頼むのは、抹茶 クリーム フラペチーノ®だ。ミルクの味に負けない、抹茶本来の深い味、苦味、香りを楽しんでいる。生クリームと甘さを少し控えめにして(大人でしょ?)。
味わいはもちろんだけど、ミルク、生クリームの白と溶け合うグリーンの色あいもまたいいんだな。
プラス50円でコーヒーを追加したり、チョコレートソースをかけるカスタマイズ(無料)を楽しむ人もいるみたい。とても美味しいというので、たまにはそんな冒険をしてみてもいいかな、とも思う。

ところで驚いたことに、スターバックスの抹茶メニュー、実は日本だけのものではなく、日本から海外へと広がったものでもなく、アメリカで生まれたものらしい。
僕たちは逆輸入された和の味を楽しんでいるわけだ。
アメリカではきっと、たとえば寿司や茶道や禅のように、オリエンタルな文化を背景とした、深みと広がりをもったものとして味わわれているんだろうな。
と、思ったところで、つながってきた。

抹茶を日本に広めたのは、平安時代末期から鎌倉時代初期の僧、栄西禅師。
13歳で比叡山延暦寺に登り天台密教を修学。その後、中国(当時の宗)に渡り、禅の修行を行い1191年に帰国。
『興禅護国論』を著し、日本における臨済宗の開祖となって禅を広める。茶については『喫茶養生記』を著し、茶祖となる(参考/京都最古の禅寺 建仁寺)。
栄西禅師は、その中で「茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり」と記しているという。

ともに海外の人たちからの興味関心を集めている日本の文化、茶と禅。

スターバックスの抹茶は、スティーブ・ジョブズが語った禅と同じように、海外から見た日本的な、オリエンタルな香りがするな。
(text:yasutake iijima)

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