2016.01.13
- SLEEPER
東京快眠指南 Vol.26
by Megumi Kaji
冬の朝の正しい目覚め方
年があらたまって、2017年はトリ年ですね。都会に住んでいれば、朝を告げるニワトリの鳴き声で目覚める・・という人は少ないでしょう。それでも、朝のイメージを描くように言われると、ニワトリが登場しがちですが、実際に描いた小学生が、外国の小学生から「これは食べるのか?」と聞かれたとか・・。アイコンは文化によって違うようです。
さて、今回のテーマは朝のよりよい目覚めです。朝、起きたらまずは光を取り入れましょう。社会の24時間より少し長いリズムを持っている私たちの体内時計を、朝の光でリセット調整してくれます。季節的に晴れている日ばかりではないですが、曇っていても太陽の光は部屋の照明よりはるかに強いのです。また、起きる前から少しずつ外に光が入るようにカーテンを少し開けておく方が目覚めやすくなります。
冬は寝床から出にくい季節ですが、エアコンのタイマーオンの予約をしておくとか、朝食においしい一品を用意することなどで、寒い朝の起床のハードルをさげてみるのもよいでしょう。そして、朝食は少しでもよいので、毎日摂るように習慣づけることが、体内時計の調整に大きく影響します。できれば、フルーツや炭水化物でブドウ糖を摂り、温かい飲み物で体温を上げ、よく噛んで食べることでさらに脳を目覚めさせるような朝食の摂り方をするようにしましょう。習慣化することで便秘解消にもつながり、体全体のリズムが整ってきます。
体内時計は光や食事によって影響を受けます。眠りの質をよくするためには、朝の目覚め方を調整することが近道とも言えます。春に向けて日に日に強くなる朝の光を、よりよい目覚めに有効活用してみませんか。
- 鍛冶恵
- 東京生まれ。1989年ロフテー株式会社入社後、快眠スタジオにて睡眠文化の調査研究業務に従事。1999年睡眠文化研究所の設立にともない研究所に異動後、主任研究員を経て2009年まで同所長。睡眠文化調査研究や睡眠文化フォーラムなどのコーディネーションを行なう。2006年、睡眠改善インストラクター認定。2009年ロフテー株式会社を退社しフリーに。2010年、NPO睡眠文化研究会を立ち上げる。