2017.12.12
- 世界を旅し、人生を旅する
【世界を旅し、人生を旅する vol.2】
未知の島「イースター島」へ。
独身、彼氏なしのわたくし、ダージリンこずえは、40歳の誕生日をひとりで迎える予定だったが、優しいゲイ友の計らいで「イースター島とボラボラ島(タヒチ)」へ旅をすることになった。
サラリーマンで長い休みも簡単に取れないのに、どうやってイースター島(チリ領)までいくことができるのか?と出発前に同僚や友人たちに聞かれた。
確かに、通常は日本からアメリカ、そしてチリのサンチアゴで乗り継ぎ33時間以上かかる。しかし今回は「エア タヒチ ヌイ」のチャーター便がでていたので、成田を発ってから約17時間で、私たちは世界遺産の島、イースター島へ到着することができた。
翌朝、宿泊先の「ハンガロアエコヴィレッジ&スパ」で朝焼けの中、食事をとりながら、これから始まる島の探検に心弾ませていた。
20代の頃は、バックパッカーとして約1年間、ひとりで世界一周をしたこともあるが、年を重ねるごとに、休みも若い頃のようになかなかとれないし、30代も半ばをすぎると、疲れやすくなり、長時間飛行機にのると、やれ腰が痛い、首がおかしいとか、時差ぼけがなおるのは帰国してからとか……。遠くにいくことが億劫になってくる。
本当はもっと未知の世界などを見てみたいのだが、仕事で疲れ、アジアリゾートへ逃亡しては、また日常に戻るという生活を繰り返す。
そんなこともあり、40歳を目前に30代最後の旅先に、日頃なかなか行けない未知のところまで来た事に、興奮していた。
モアイ像は男性のみだった!
さて、イースター島での探検。マイペースで団体行動が苦手な私たちは、現地を自由行動とし、ホテルで手配したイースター島出身のキュートな若いイケメンガイドに連れられゆるりと出かけた。
このイースター島。島の周りには驚くほど何もない。昔むかし、カヌーでやってきたポリネシアの人たち、そしてその子孫たちが、何世紀にも渡り、モアイ像をつくってきた。そして一言で「モアイ」と言っても、イースター島のあちこちに点在している。
例えば、下の写真はモアイの製造工場でもあった「ラノ・ララク」というところだ。上半身、首だけでているモアイもいれば、顔面を地面スレスレのところでふんばっているモアイもいる。ここでつくられたモアイ像を、古代の人たちは島の各地に人力で運んで行ったというわけだ。ちょっと物を運ぶだけでもひぃひぃ、言ってしまう私からは想像もつかない体力と気力だ。
モアイは一体ずつ高さも違えば、顔も全く異なる。イケメンガイドによると、モアイ像というのは男性のみとのことだ。
「なんか、さっきアヒル口でぶりっ子していたモアイがいたわよ」
とゲイ友に言うと、
「やっだ〜ぁ、キョーレツ! オカマかしらぁ〜」
日本から遥か離れた世界遺産の島で、どーでもいい話ができる相手と旅ができるというのもまた嬉しい。
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