TOKYO alive 東京生活向上指南

2014.07.08

tokyoalive
東京生活向上指南 Vol.2 始発でいこう!

東京生活向上指南 Vol.02
始発でいこう!東京にある世界一の山へ

週末土曜日の早朝。中央線、下りの始発電車で山へ。
車内には、僕らと同じように早起きしてこれから山へ向かう人たちと、朝まで飲んで潰れている人たち。その対比がおもしろい。

高尾山を走ろうというわけだ。トレイルランニングだ。
高尾山はご存知、都心から1時間で行ける、東京を代表する山。ミシュランで三つ星の観光地に選出され、年間の登山者数は世界一を記録している(東京ローカルからすると「小学校の遠足でいくとこ」なのだけど、素晴しい自然だなと、行くたびにあらためて感動する)。
一方、トレイルランナーといえば、「なんで山を走るの!?」と、“世間の大人”には理解できない存在のようだ。マスメディアでも、山でのマナーの悪さや、登山者とのトラブルなどについてたびたび報道されている。
“一般社会”的には、台風の海に入るサーファーのようにイカレた存在で、街中のスケーターのようにうるさくて危なっかしくて迷惑なんだろう。

山での現実はどうだろうか。ファッション的な山ブームと、膨大なランニング人口からの流入で、山は賑わっている、ようだ。人が増えればマナー違反やトラブルも当然あるのだろう。でも自分としては、正直に言って、「分からない」というのが本当だ。なぜなら始発で行って、そしてさらに数あるコースの中で人が少ないであろうコースを考えて走っているから。

ハイカーの人たちは基本的に(おそらくベテランであればあるほど)、自分の脚力に合わせたコースを予定時間どおりに登って、目的地のピークでお昼ご飯を食べて、そして下山という行動が多い。たとえば、登り4時間コースの場合のスタートは8時。早起きさえすれば、こうしたハイカーの人たちの邪魔をせずに走れるわけだ。
海でも山でも僕たちは、自分たちより前からそこにいた人、経験のある人たちをリスペクトしている。嫌われたくなんかない。
気持ちよく遊びたい。あいさつももちろんする。速くいく人はゆっくりいく人を気遣い、下る人は登る人に道を譲る。ゴミなんて捨てるわけもない。

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トレイルランニングは間違いなく楽しいし、気持ちいいし、都市生活者のココロとカラダにとってこそ大切な遊びだと思う(その魅力についてはまた別の機会に)。
早起きして、始発電車で行きたい。そうすれば世界一登山者が多い山でも快適に走れる。昼過ぎには下山して、温泉へ。最高にうまいビールを好きなだけ飲む。
全力でやることやりきったのに、まだまだ日は高い。1日は長い。帰りの電車ではこっちが潰れる番だ。

(Text: yasutake iijima

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