6年間にわたり僧侶に密着した
ドキュメンタリー『ダライ・ラマ14世』

2015.05.29

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ダライラマ © Buenos film/Taikan USUI

チベット仏教の最高指導者であり、ノーベル平和賞などを受賞してきたダライ・ラマ法王14世。6年間にわたり彼に密着し、法王の知られざる姿を追うとともに“本当の平和”について考えるドキュメンタリー『ダライ・ラマ14世』が、5月30日(土)よりユーロスペースほかで全国順次ロードショーされる。

『大阪ハムレット』の光石富士朗監督が
構成・編集などを担当

2歳のときにダライ・ラマ13世の転生者として認定され、中国のチベット侵攻によりインドに亡命するなど激動の人生を生きてきたダライ・ラマ14世。観音菩薩の生まれ変わりとされる僧侶の素顔に迫り、東京の若者たちが投げかける質問に真摯に、ときにユーモアを交えて答える、これまでに見たことのない姿を映し出す映像がドキュメンタリーとして完成した。

製作を手がけたのは、「世界平和に貢献する人びと」の撮影をライフワークにしてきた写真家の薄井大環と息子の薄井一議。1991年に法王の住まいでのプライベートな撮影が許されたのをきっかけに、2007年には来日した法王のオフィシャル写真とムービー撮影が依頼され、法王への密着がスタートした。

そこにインドでの取材映像も追加され、『大阪ハムレット』の光石富士朗監督が構成・編集などを担当。ナレーションは演技派の若手俳優として知られる柄本佑が務めている。

控え室でくつろぎ、学ぶ
ひとりの僧侶としての姿も収録

幼いころからダライ・ラマ13世の生まれ変わりとして帝王教育を受け、15歳で全政治的権限を委任されたダライ・ラマ法王14世。中国のチベット侵攻により23歳でインドに亡命し、以来、平和を訴えながらも、いまだチベットに戻る彼の夢は叶えられていない。

世界の要人と面会し、チベットの窮状と非暴力での平和の実現を訴えてきた法王。一方、控え室では眼鏡をはずし、お茶を飲みながらくつろぐ普段の姿も。そこには、いまも日々の課題を学ぶひとりの僧侶としての姿があった。

また、東京の若者たちからの「どんな髪型にしてみたい?」「平和とは?」という問いかけに、ときにユーモアを交えながら答える姿。そして法王が贈る私たちへのエールを込めたメッセージも映し出される。

チベット亡命政府のあるインドへの取材とともに、いまも受け継がれるチベット仏教の教えを盛り込んだドキュメンタリー。過酷な状況のなかでなぜ彼は優しい眼差しを湛えていられるのか。私たちの知らないダライ・ラマの本当の姿がそこにある。

Text by YANAKA Tomomi

『ダライ・ラマ14世』
5月30日(土)より、ユーロスペースほかで全国順次公開
企画・撮影|薄井一議/薄井大還
監督・構成・編集|光石富士朗
語り|柄本佑
配給|ブエノスフィルム
2014年/日本/116分
http://www.d14.jp

© Buenos film

OPENERSより
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http://openers.jp/article/1065110

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