奇才・園子温監督の最新作
『ラブ&ピース』

2015.06.26

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奇才・園子温監督の最新作『ラブ&ピース』 ©「ラブ&ピース」製作委員会

いまや日本映画界を代表する監督といっても過言ではない、園子温監督が特撮を駆使した最新作『ラブ&ピース』。6月27日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか、全国ロードショーされる。

25年前、無名の若者だった園監督が書き下ろした脚本を映画化

ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞などに輝いた『愛のむきだし』や、『ヒミズ』『冷たい熱帯魚』など国外にもファンが多いことで知られる園子温監督。彼がうだつの上がらない主役のサラリーマン役に長谷川博己を迎え、直球で愛を描いた“大人のためのラブストーリー”が公開される。

2015年の今年、すでに『新宿スワン』が公開され、7月には『リアル鬼ごっこ』、9月には『みんな!エスパーだよ!』の公開が控えるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの園監督の最新作となる『ラブ&ピース』。園監督がまだ無名の若者だったころに書き下ろした脚本が、四半世紀の時を経て、ほぼ当時のままの内容で映画化された。自身の私小説的な意味合いもあることから、「この映画は僕の魂の集大成」と語るほどおもい入れのある作品に仕上がっている。

主演の冴えないサラリーマン、鈴木良一には実力派俳優として知られる長谷川博己。サラリーマン鈴木がおもいを寄せる女性には麻生久美子。さらに、園監督の『希望の国』を観て以来、出演を希望していたという西田敏行が、物語のカギを握る謎の老人役として出演。このほか、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、松田美由紀という実力派から、田原総一郎、水道橋博士、津田大介といった異色の出演者も登場する。

また「海外に日本の特撮文化を見せたかった」と語る園監督は、自身初となる特撮に挑戦。一流の特撮スタッフが集結し、園監督流のおとぎ話に華を添えている。

運命的な出合いを果たしたカメをトイレに流してしまう良一

うだつの上がらない毎日を過ごしているサラリーマン鈴木良一。彼はある日、デパートの屋上で一匹のミドリガメと運命的な出合いを果たす。

そのカメを「ピカドン」と名づけ、かわいがる良一。しかし、ピカドンを連れていることを同僚に笑われた良一は、とっさにピカドンを会社のトイレに流してしまうのだった。そのピカドンが下水を通って、地下に住む謎の老人のもとにたどりついたことから、良一におもいもよらない出来事が起きていく。

園作品ならではの息もつかせないストーリー運びは健在しているものの、特撮を使用するなど、これまでの過激な衝撃作とは一線を画す本作。その先には感動的なクライマックスが待ち受けている。

Text by YANAKA Tomomi

『ラブ&ピース』
6月27日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか、全国ロードショー
監督・脚本|園子温
出演|長谷川博己、麻生久美子、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、松田美由紀
配給|アスミック・エース
2015年/日本/117分
http://love-peace.asmik-ace.co.jp

OPENERSより
特撮を駆使した大人のためのラブストーリー『ラブ&ピース』|MOVIE
http://openers.jp/article/1277236

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