ヌーヴェル・ヴァーグSF映画対決!
トリュフォー×ゴダール
2014.12.26
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フランス映画ヌーヴェル・ヴァーグの巨匠、フランソワ・トリュフォーとジャン=リュック・ゴダール。恋愛映画のイメージが強い彼らのSF作品を比べ観ることができる『ヌーヴェル・ヴァーグSF映画対決! トリュフォー×ゴダール』が、12月27日(土)から1月16日(金)まで3週間限定で渋谷のシアター・イメージフォーラムで開催される。
SF作品でも映画史に大きな足跡を
残してきたフランス人監督たち
「新しい波」を意味し、同時録音や即興演出などで映画の新時代を切り開いてきたヌーヴェル・ヴァーグの旗手たち。なかでも巨匠と呼ばれるフランソワ・トリュフォーとジャン=リュック・ゴダールは、恋愛映画のみならずSF映画にも挑戦。今回シアター・イメージフォーラムで企画された『ヌーヴェル・ヴァーグSF映画対決! トリュフォー×ゴダール』では、彼らのSF代表作であるトリュフォーの『華氏451』、ゴダールの『アルファヴィル』がデジタルリマスター版で上映される。
“恋愛映画大国”の印象が強いが、SFでも映画史に大きな足跡を残しているフランス。『月世界旅行』や『海底二万里』といった小説を手がけ“SFの父”といわれたジュール・ヴェルヌや、スローモーションや多重露出など多くの特撮技術を開発した“SF映画の発明者”ジョルジュ・メリエスもまたフランス人だ。近年でもリュック・ベッソンやジャン=ピエール・ジュネといったフィルムメイカーも登場。ふたたび、魅力的なSF作品を輩出する国として注目を集めている。
ヌーヴェル・ヴァーグの革命児が魅せる
“センス・オブ・ワンダー”の世界
『華氏451』は、トリュフォーにとって初のカラーフィルム、スタジオでのセット撮影、英語による台詞など、それまでとは大きく異なる環境でつくられたことでも知られている作品。SF文学の巨匠レイ・ブラッドペリの原作を映画化した本作では、読書が禁じられた近未来の超管理社会を舞台に、梵書官(ふんしょかん)の男と本を所持している女の交流が硬質な映像美で描かれてゆく。
いっぽう、ゴダールの『アルファヴィル』は、人工知能アルファ60により支配されている銀河帝国のアルファヴィルを舞台に、一切の感情を失った独裁者の娘に人間性を回復させようとする、孤独な男の闘いをクールなモノクロで描いたハードボイルドなSF作品。1960年代のパリのモダンな建築物の実景を利用して描かれた都市空間、文学的引用の多い台詞など、ゴダールらしい実験精神あふれる本作はカルトな傑作として知られている。
ヌーヴェル・ヴァーグで映画に革命を起こした二人の監督による“センス・オブ・ワンダー”の世界。ぜひスクリーンで楽しんでみたい。
『ヌーヴェル・ヴァーグSF映画対決! トリュフォー×ゴダール』
日程│12月27日(土)~1月16日(金)
会場│シアター・イメージフォーラム
東京都渋谷区渋谷2-10-2
Tel. 03-5766-0114
料金│一般1500円、学生・シニア1200円、小・中・高・会員1000円(1月からは1100円)
http://mermaidfilms.co.jp/sf/
『華氏451』(デジタル・リマスター版)
監督│フランソワ・トリュフォー
出演│オスカー・ウェルナー、ジュリー・クリスティ
1966年/113分
©1966 Vineyard Films, Ltd. All Rights Reserved.
『アルファヴィル』(デジタル・リマスター版)
監督│ジャン=リュック・ゴダール
出演│エディ・コンスタンティーヌ、アンナ・カリーナ
1965年/99分
©1965 STUDIOCANAL-Filmstudio
OPENERSより
MOVIE│名作『華氏451』『アルファヴィル』のデジタルリマスター版を上映
http://openers.jp/culture/tips_movie/news_nouvellevague_sf_50377.html