木村伊兵衛が見た戦後間もないパリとは?
写真展「木村伊兵衛 パリ残像」開催
2018.10.12
- CLIPPING
写真家故木村伊兵衛の写真展「木村伊兵衛 パリ残像」が、2018年10月24日より日本橋三越本店で開催される。
写真に多少興味のある人であれば、優れた写真を発表した新人写真家に贈られる賞”木村伊兵衛賞”としてその名を聞いたことがある人も多いだろう。
木村伊兵衛は1901年東京に生まれ、海外渡航がきわめて難しい戦後間もない1954年に、初めて念願のヨーロッパ取材に出かけた。ライカと開発されたばかりの国産カラーフィルムを手にパリを訪れ、アンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーと出会う。
彼の作品の中でもとりわけ異色なカラー表現がなされたパリでの写真は、撮影後半世紀たってアルルの写真フェスティバルやパリ市庁舎写真展などで紹介され、改めて国際的な評価を受けることになった。
本展ではそんな彼が見たパリを131点の作品が展示される予定だ。
<展示概要>
写真展「木村伊兵衛 パリ残像」
▪️開催期間:2018年10月24日(水)~11月5日(月)
▪️開催時間:10:00~19:30 [19:00閉場]
※最終日は17:30まで[18:00閉場]
▪️会場:日本橋三越本店 新館7 階催物会場
▪️企画制作:株式会社クレヴィス
▪️URL:http://www.crevis.co.jp/exhibitions/exhibitions_056.html
【特別イベント鈴木芳雄氏(編集者/美術ジャーナリスト)ギャラリートーク
「木村伊兵衛という写真家がいた−−その魅力を知る。 撮り方を学ぶ−−」】
▪️開催期間:2018年10月24日(水)
▪️開催時間:18:00~
▪️会場:写真展会場内
【特別イベント 田沼武能氏(本展監修者/写真家)ギャラリートーク】
▪️開催期間:2018年10月27日(土)
▪️開催時間:14:00~
▪️会場:写真展会場内
木村伊兵衛(きむらいへい) プロフィール
1901年、東京・下谷生まれ。子どものころ、おもちゃのカメラを手にして写真に興味を持つ。 1930年、ライカを入手し、花王石鹼の広告写真でプロフェッショナルとしての活動を開始。雑誌『光画』に発表した東京の下町のスナップショットと、「ライカによる文芸家肖像写真展」で頭角をあらわす。以後、「ライカ使いの名手」として戦前・戦後を通じて活躍。1950年、日本写真家協会初代会長に就任。
アマチュアの指導者としても、土門拳とともに「リアリズム写真運動」を推進した。1954年と翌55年、 日本人写真家として戦後初めてヨーロッパを取材。1974年没、72歳。